- 治療期間を短縮させたい・早く歯を入れたい方へ
- 抜歯即時埋入インプラント
- 抜歯即時埋入インプラントの適応条件
- 抜歯即時埋入のメリット・デメリット
- 即時荷重インプラント
- 即時荷重インプラントの適応条件
- 即時荷重のメリット・デメリット
治療期間を短縮させたい・早く歯を入れたい方へ
「インプラント治療は長い時間がかかる」と感じて、治療をためらっている方もいらっしゃるかもしれません。確かに従来の方法では、抜歯後の回復を待ち、インプラントが骨と結合するまで数ヶ月を要することが一般的です。
しかし、近年では治療期間を大幅に短縮できる「抜歯即時埋入」や「即時荷重」といった先進的な手法も登場しています。これらの方法では、条件が整っていれば歯を抜いたその日にインプラント体を埋入し、仮歯まで装着できることもあります。そのため、歯がない状態で過ごす期間を最小限に抑え、見た目や機能を早期に回復させることが可能です。
「できるだけ早く見た目や咀嚼機能を取り戻したい」「短期間でインプラント治療を終えたい」という方は、ぜひ溝の口の佐和歯科・矯正歯科までご相談ください。
抜歯即時埋入インプラント

抜歯即時埋入インプラントとは、歯を抜いたその日にインプラント体を顎の骨へ埋め込む治療法です。
従来のインプラント治療では、抜歯後の傷口が治るまで3〜4ヶ月ほど待ってから埋入手術を行うのが一般的でした。しかし近年では、一定の条件を満たせば抜歯当日にインプラントを埋入できるケースが増えてきています。
この方法は、抜歯直後の治癒反応を利用して、インプラントと顎骨の結合をより早く、強固にすることを目的としたものです。近年の研究でも、治癒機転を活かした即時埋入が、骨との結合促進につながることが報告されています。
抜歯即時埋入インプラントは、治療期間を短縮できるだけでなく、手術回数の削減や身体への負担軽減にもつながるため、患者様にとってメリットの多い治療法です。ただし、すべての症例に適応できるわけではないため、事前の精密な診査と医師による慎重な判断が必要です。
このような方におすすめ
抜歯即時埋入インプラントは、まだ歯の根が残っている状態で「抜歯が必要です」と診断された方に適応できるケースがあります。抜歯後すぐにインプラントを埋め込むため、治療期間の短縮や審美面への配慮が求められる方に特におすすめです。
以下のようなお悩みをお持ちの方に向いています。
- 治療をできるだけ短期間で終わらせたい
- 通院回数をなるべく減らしたい
- 歯がない期間を最小限にしたい
- 仮歯でもよいので見た目を維持したい
ただし、この治療法が適応となるかどうかは、口腔内の状態や骨の質・量などを総合的に判断 する必要があります。気になる方は、まずは一度ご相談ください。
抜歯即時埋入インプラントの適応条件
抜歯即時埋入インプラントは、抜歯と同時にインプラントを埋め込むことができる画期的な術式ですが、すべての方に適応できるわけではありません。安全性や成功率を十分に確保するためには、いくつかの条件を満たしている必要があります。以下のような状態であれば、抜歯即時埋入が選択肢となる可能性があります。
顎の骨が健康で十分な量がある
インプラントをしっかりと固定するには、顎の骨に一定の厚み・高さ・密度が必要です。骨の状態が良好であれば、抜歯直後にインプラントを埋入しても、骨との結合がスムーズに進みやすくなります。
歯周病になっていない
歯周病はインプラント治療にとって大きなリスクとなるため、歯周組織が健康であることが前提です。歯周病によって骨が破壊されている場合は、まずは歯周治療を優先し、適切な環境が整ってからインプラントを検討することになります。
周囲の歯にむし歯がない
インプラントを埋入する部位の周囲にむし歯があると、感染のリスクが高まり、インプラントの予後にも悪影響を及ぼす可能性があります。安全に治療を進めるためには、口腔内の衛生状態が良好であることが重要です。
抜歯即時埋入のメリット・デメリット
インプラント抜歯即時埋入のメリット
治療期間が短縮される
抜歯とインプラント埋入を同日に行うことで、抜歯後の治癒期間を待つ必要がなくなります。従来の方法では、抜歯からインプラント埋入まで数ヶ月、さらに定着を待つ期間が必要でしたが、即時埋入により治療全体のスケジュールが大幅に短縮され、早期に噛む機能を回復できます。
骨の吸収を抑えられる
歯を抜いた後、顎の骨は自然と吸収されていきますが、抜歯即時埋入ではそのスピードを抑えることができます。インプラントを早期に埋入することで骨が刺激を受け、骨吸収が進みにくくなり、長期的な安定性にもつながります。
審美性が高まる
前歯など見た目に影響する部位のインプラント治療では、審美性が大切なポイントです。通常、抜歯後に時間が空くと骨が吸収されて歯ぐきが下がり、理想的な見た目が損なわれることがあります。
抜歯即時埋入なら、抜歯後すぐにインプラントを埋め込むことで骨の吸収を抑え、歯ぐきの形や位置を維持しやすくなります。その結果、自然で美しい口元を保ち、笑顔にも自信が持てるようになります。
手術回数が少なくなる
「何度も手術を受けるのは不安」という方にも、抜歯即時埋入は適した選択肢です。従来は抜歯とインプラント埋入を別々に行うため、最低でも2回の手術が必要でしたが、抜歯即時埋入では1回の手術で済みます。
結果として身体的な負担や通院の手間も軽減され、治療をスムーズに進められます。
インプラント抜歯即時埋入のデメリット
適応症例が限られている
抜歯即時埋入インプラントは、画期的な治療法である一方で、すべての方に適用できるわけではありません。
抜歯後の骨の厚みや高さが不十分な場合や、歯周病によって骨が失われている場合には、この治療法は難しくなります。また、抜歯窩(歯を抜いたあとの穴)の形状が特殊なケースでも、インプラントの安定した埋入が難しくなることがあります。安全に治療を行うためにも、術前の診査・診断で適応かどうかを慎重に判断する必要があります。
早期治療には感染管理が不可欠
抜歯直後のインプラント埋入は、まだ治癒が始まっていない部分への処置となるため、感染リスクにも注意が必要です。特に、抜歯の原因が歯周病だった場合、抜歯窩に細菌が残っているとインプラントにも影響を及ぼす可能性があります。こうしたリスクを避けるためには、抜歯後の洗浄を徹底し、必要に応じて抗菌薬の使用や予防的な処置を行うことが大切です。
高い技術が必要
抜歯即時埋入は、抜歯直後の柔らかい組織の中でインプラントを正確に埋入する高度な技術が求められる術式です。ケースによっては骨の再建が必要になることもあり、豊富な経験と専門的な技術が必要です。
当院では、抜歯即時埋入の豊富な実績と高精度な設備で、安全かつ確実な治療を行っています。安心してご相談ください。
即時荷重インプラント
即時荷重インプラントは、インプラントを埋入した当日に仮歯を装着できる治療方法です。従来の治療では、インプラントと骨がしっかり結合するまで数か月の治癒期間を設けてから被せ物を装着しますが、即時荷重ではこの期間を待たずに仮歯を入れることができます。そのため、治療期間を短縮できるだけでなく、見た目や咬む機能も早期に回復させることが可能です。
このような方におすすめ
即時荷重インプラントは、手術当日から見た目や咀嚼機能を回復したい方に特に適しています。日常生活への影響を最小限に抑え、治療の快適さを重視したい方におすすめです。
- 手術後すぐに見た目を整えたい
- 早く普段通りの食事を楽しみたい
- 手術の回数や通院回数をできるだけ減らしたい
- 治療期間を短くしたい
条件によってはすべての方に適応できるわけではありませんが、適応できる方は日常生活の質(QOL)を早期に回復できます。
即時荷重インプラントの適応条件
安全で確実な治療を行うためには、顎の骨の厚みや高さ、密度などが十分にあり、インプラントを安定して支えられる状態であることが大前提です。
骨がやわらかい部位では即時荷重の適応が難しく、仮歯の装着も慎重に判断する必要があります。
また、CTによる三次元的な診断で顎の骨の状態を立体的に把握し、専門的な技術を持つ歯科医師が適応の可否を判断することが重要です。
そのため、どの歯科医院でも受けられるわけではなく、設備と技術が整った環境での治療が求められます。
即時荷重のメリット・デメリット
即時荷重インプラントのメリット
その日から噛めるようになる
即時荷重インプラントの最大の魅力は、手術当日に仮歯を装着できる点です。従来は数ヶ月待ってから仮歯を入れるため、その間は歯がない状態が続き、食事や会話に不便を感じることもありました。
しかし即時荷重では治療直後から見た目も機能も回復でき、特に前歯など目立つ部位では日常生活への影響を最小限に抑えられます。なお、仮歯は本歯ではないため、やわらかい食べ物を選ぶなどの注意が必要です。
患部の腫れや痛みを抑えられる
即時荷重は、歯ぐきを大きく切開したり骨造成を行ったりすることが少ないため、術後の腫れや痛みを抑えやすい治療法です。処置を最小限にすることで身体への負担が軽くなり、回復もスムーズになります。また、手術や通院の回数を減らせることから、治療にかかる時間や費用の削減にもつながります。「早く治療を終えたい」「手術を繰り返したくない」という方に適した方法です。
即時荷重インプラントのデメリット
結合前にインプラントが動くリスクがある
即時荷重インプラントでは、インプラント体を埋入したその日に仮歯を装着しますが、顎の骨とインプラント体がしっかりと結合するまでには一定の時間が必要です。この「初期固定」が不安定な状態で強い力が加わると、インプラントがわずかに動いてしまう可能性があります。
特に、無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりをしてしまう方は注意が必要です。インプラントが動くと骨との結合が阻害され、最終的には脱落や再治療の原因になることもあります。
治療初期は食事内容に制限がかかる
即時荷重インプラントは、術後すぐに仮歯で噛める状態になるのが魅力ですが、治療直後から自由に何でも食べられるわけではありません。インプラント体と骨の結合を安定させるため、治療初期は硬い食べ物や粘着性の強い食べ物を控える必要があります。